断捨離していいものとしてはいけないもの

【社会の疑問・独り言】

普段の何気ない日常で気になったことや、モヤモヤしたことなどの個人的つぶやきをつれづれなるままに書いているカテゴリーです。

＜フランス　アヌシーの街。訪れたフランスの街の中でここの雰囲気好きだな～と印象に残っていることろ＞

　ここ数年の過去に２回大きな断捨離を行った。
１回目は一人暮らしから夫と同居して引っ越す時。2人で住む為収納スペースは限られているから。2回目は引っ越し後も少しずつ減らしたのと、今の移住先長野県へ引っ越す時。夫はあまり物欲がないので、コレクトするような趣味はないし、洋服など生活用品も含めほとんど物を買わない。私の持ち物の方が多いことが気になり、2人の住まいなのに、私の持ち物ばかりが占有するのは申し訳ないと思って、またかなり減らしたのだ。

　1回目の断捨離にあたって、当時流行っていたこんまりさんの「人生がときめく片付けの本」を読んだ。よしやってやるぞと気合を入れて、とにかく思い切り片づけることが出来て、すっきりして断捨離自体は後悔していない。何かを手放さなければ、新たなものが入ってくるスペースがないというのも何となく分かるし。

　だけど

「人それぞれに捨てていいものと捨ててはいけないものがある。」

　私が捨ててしまって激しくずっと後悔しているものが２つ。

①旅の記録アルバム。

②一眼レフカメラ「ＰＥＮ」。

　こんまりさんの本によると、「一番捨てにくくて厄介なのは思い出に関するもの」だとあった。そして「何百枚も撮った写真のうち必要なのは数枚ではないですか？その数枚を見て当時を思い出すことが出来ればいいですよね。」みたいなことが書いてあった。それを読んだ私は、思い切ってアルバムを次々に捨てた。

　捨てる前の抵抗感は半端なかった。なぜならただのアルバムではなく、旅記録として、１冊ずつそれは丁寧に選んだ写真にコメントを手書きで書き入れ、旅の旅程やその時の出来事や感想を書き込み、チケット等を張り付け、シールを張り付けとアナログながら、時間とお金と労力と私のときめきを詰めこんだものだったから。

　それでも捨てたのは、アナログな印刷した写真を１枚１枚張り付けたアルバムだったため、１冊が分厚く、冊数も増えてがさばり、かなりの収納スペースを占拠していたから。ただ自分の思い入れのあるものたちなので、そのまま捨てることが出来ず、わずかな抵抗として、アルバムのページを携帯の写真で撮り、内容を保存してから捨てた。そうして、後でフォトブックで編集しなおせば、データも残るし、厚みもスペースもかなり縮小できると思ったから。

　これが間違いだった。
私の旅の記録は膨大な量にわたり、何年にもわたって蓄積され、少しずつ編集された記録を再編集しなおすのは、時間もお金も労力もまた膨大に費やすのだった。それに失われた写真データがあったり…。そもそも一度時間と印刷代をかけて編集したものを再編集してまた時間とお金をかけるなんて、よく考えればナンセンスだ。無駄以外の何物でもない。

　かといって私にとってそのまま手放していいものではなかった。旅と、旅で培った経験と人の出会いは私の人生の貴重な財産であり、私の人生で最も心ときめくものの1つなのだから。
 こんまりさんを否定しているのではない。こんまりさんは捨てる捨てないの基準は「手に取ってときめくかときめかないか」ときちんと明言している。
私がそこを怠った。「旅の記録」は何度も手に取って読み返すものだったし、手に取るたびに楽しい思い出がよみがえって、「またここに行きたいな」「またこんな経験がしたいな」「またこんな出会いをしたいな」「今度はこんな場所にいったり経験をしてみたいな」と心をときめかせ、そのために今を頑張ろう！と前向きな気分になれるものだったのに。

　失われたものは戻ってこないので、無駄な労力と時間とお金と思っても少しずつ旅の記録を再編集して取り戻すつもりだ。不毛だけど。写真で残したアルバムを見ていたら、後悔の念で胸が痛くなった。

　その人それぞれによって、本当に必要な物、ときめくもの、価値の重みって違う。一般の価値観がこうだからではなくて、自分の心がときめくかときめかないかというのは本当に大事だと思う。

　ちなみに「ＰＥＮ」は、ファーウェイの携帯を手にしたときに、ファーウェイのカメラ機能がとにかく素晴らしくて、このカメラがあるなら携帯の方が軽くて持ち歩きが楽で、ＳＮＳ投稿も楽なので、携帯のカメラで十分。と思って重い「ＰＥＮ」を手放した。だけど、その後ファーウェイが世の中から締め出され、私の携帯もファーウェイからシャープへ。シャープ全然ダメ。全然よくない。もう日本の電子機器は本当に置いて行かれていると思う。そしてカメラ捨てなければ良かったと後悔…。

　iPhoneのカメラ機能はいいらしいが、会社の支給で一時使っていたけれど、どうもアップル製のものは使い勝手が一向に慣れなくて。何かとPCと同期するのも嫌で…。カメラを取り戻したいけれど、退職してしまったのでもはや自由なお金もないので本当に後悔です。