移住を決めた話 ~仕事あります、夢もあります~
【移住・飯島町days】
移住に関わる話と、飯島町に引っ越してきてからのなんてことない素朴な毎日の記録のカテゴリー。
明確なきっかけは覚えてない。
小さな要因が積み重なってだと思う。
東京オリンピックが始まる前に、都心部から逃げ出したいと思った。
これ以上飽和した人口密度とグシャグシャに耐えられなくて。
都会で出会った素敵な人たちは大好きだけど、人口過密と圧迫されるような空が見えない人口建造物群に耐えられなかった。
なんで毎日窓も開かない風もないコンクリに固められた箱の中に押し込められて仕事しないといけないんだろうって。
仕事は事務職だけど、恵まれた安定した仕事だと思う。人間関係も問題ない。
だけどちっとも心ときめかなくて、これ以上自分が成長できるとも思えなくて、あと何十年同じ仕事をすることを考えたら違うことをしたいと思った。
人生のほとんどの時間を占める仕事の時間だから、ワクワクして自分が少しずつでも成長している感を味わいたい。
それから、自分の仕事が直接生きる糧になることがいいなって思った。
食べ物を生産するとか、自分で家を作れるとか、どうせなら生きる知恵を身に付けたい。
仕事辞めたいと都会のゴミゴミから抜け出したいマイナス要因と、新しいことをやりたい、自然の中で暮らしたいというプラス要因から、移住に興味を持った。
とりあえず移住とはどんなものかを知ろうと思い、直近で開催されていた長野県の移住フェアへ。
長野は何ヵ所か遊びに行ったことかあり、都心部にもなんだかんだアクセスしやすいイメージだったので。
実家にすぐ帰れないのは困るので。
初めての移住フェアにどうまわったらいいか分からず、市町村ごとに別れているブースを前にうろうろ。
そんな時目の前に飛び込んできたのが「仕事あります」の文字だった。
そこは名前を聞いたことない町だったけれど、移住にあたって一番の心配事は仕事だと私は思っていたので、フラフラと吸い寄せられ、「仕事あるんですか?」と聞いていた。
そこにいらっしゃった定住促進室の女性がとても魅力的な方で、一緒に話をしていてあんなに心がワクワクしたのは久しぶりだった。町の魅力はもちろん、絶対無理と昔フタをして忘れていた夢を、この町なら出来そうと思わせてくれる人だった。
すっかり見たことのないその町に行ってみたくなり、体験住宅を申し込みそうになったが、夫を無視して話を勝手に進められないので、一度家に持ち帰る。
そう、ネックは夫だった。
夫は大の沖縄好きで、沖縄に住みたいと言っているほどだったので、海無し県の長野に移住体験に行ってみたいと言って、いい返事が返ってくるか…。
とにかく相談だ!と思い、熱の冷めやらぬうちにワクワクした話を熱血語り、「長野じゃなくてもいいんだけど、とりあえず地方への移住がどんなもんか行ってみようよ」と口説き、了承を得た!
弾丸1泊2日でその日のうちに担当者にメールを送り、夫婦で移住調査が始まった。
そう、移住のスタートは2019年8月だった。
その年の4月には横浜でマンション買う~?とか言って二人で色々見て廻り、その気になっていた時もあったのに不思議。
買わなくてよかったとしみじみ思う。
住宅ローンなんてそれこそ自分を会社に縛る鎖だ。